architecture

GRIGIO(東京都世田谷区)


 共に外資系企業に勤める御夫婦は、閑静な住宅街に新たな土地を購入し、現代美術のコレクターである御主人が所有するアートや愛車と共存できる家を求めた。

  RC打ち放しとブロンズガラスを使用した外観とは対称的に、中庭を中心にL型の平面を配した内部空間は開放的で自然光が満ち溢れている。中庭と連続したドライエリアから心地よい光が入る地下空間には、娘の部屋と家族がリラックスしながら気軽に過ごせるカフェや図書館のようなセカンドリビングを配した。

  2台分のピロティガレージを配した1階には、主寝室と収納、2階にはゲストをもてなすこともできるフォーマルなLDKと水廻りを設け、全ての居室が中庭に面しつつ、プライバシーにも配慮されるよう計画されている。光沢塗装を施したキッチンや造作収納に加え、イタリアのモダン家具を設えたLDKのインテリアは、グレーやベージュをシックなカラーリングで構成され、原色を駆使した蜷川実花さんのカラフルなアートピースが空間を刺激しつつ、互いに引き立てあう存在として対峙している。

  また、ピクチャーウィンドウから眺めるシンボルツリーが借景となり、ハイサイドライトやトップライトから降り注ぐ拡散光がグレーの世界に繊細な揺らぎをつくりだしている。さながら都会にある小さな美術館のようなこの住空間は、自然や四季、人々が創りだす美意識と触れ合いながら、日常と非日常を往復する装置としても機能している。


■DATA

所在地 東京都世田谷区
竣工 2015年3月
敷地面積 155.99㎡(47.18坪)
建築面積 62.32㎡(18.85坪)
B1F床面積 49.62㎡(15.01坪)
1F床面積 36.48㎡(11.03坪)
2F床面積 58.46㎡(17.68坪)
延床面積 144.56㎡(43.72坪)
構造 RC造
規模 地下1階地上2階建
用途 専用住宅
構造設計 正木構造研究所
  正木健太
設備設計 松本尚樹
照明設計 シリウスライティングオフィス
  戸恒浩人
施工 露木建設
建築写真 西川公朗
プロデュース ザ・ハウス

 

蜷川実花
Acid Bloom 2003
.A N) mika ninagawa

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